連載小説 オペレーションF[フォース] 第79回
2024年8月24日

(C)EPA=時事[写真はイメージです]
【前回まで】太平洋側の住民が危機意識を持つには、身近にミサイルが飛来するほどの事態が必要なのか…。都倉防衛大臣に急報が入る。北朝鮮のミサイルが東京湾に弾着予想!
Episode7 独立独歩
5(承前)
「東京湾に警報を鳴らしましょう」
都倉としては、少しでも被害を抑えたい。
「時間的に厳しいですが、大臣として統幕長に指示はなさるべきかと」
「じゃあ、統幕長に繋いで」
そのとき、都倉の携帯電話に、南郷からの着信があった。
“ミサイルの着弾予想が、東京湾というのは、間違いないのか”
「確認しています。総理、東京湾にいる船舶に連絡すべきかと」
“して、どうなるんだね?”
マッハの速度で落下するミサイルを避けることはできない。
「少なくとも、船内の安全な場所に避難できます。それに、Jアラートは、船舶の乗員にも届いています」
既にパニックは始まっていると考えるべきだ。
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