
「当事者意識」の醸成が、マーケティングのカギになる (C)Ho Su A Bi/shutterstock.com
「フェットチーネのシャリシャリ感が好き」「毎日食べてます。きょうはバッグにコロロが入っています」――筆者は2024年4月に『グミがわかればヒットの法則がわかる』(プレジデント社)を上梓した。取材・執筆時期に会った人にグミの話をすると、グミが嫌いだと言った人は皆無。老若男女問わずにグミを食べた経験があり、好きなブランド名を挙げてきたことには驚きだった。
団塊ジュニアからその子どもへ、子どもから祖父母へと支持が連鎖
グミはドイツ生まれ。1922年に菓子職人のハンス・リーゲルがクマの形をした「ハリボー」を発売した。それが世界的に広がり、日本のメーカーでは1980年に明治(当時の明治製菓)が「コーラアップ」を初めて商品化。
その後、「果汁グミ」(明治)、「シゲキックス」(UHA味覚糖)といったロングセラーに育っている商品が1990年前後に登場し、グミ市場が確立されていった。
もちろん当初グミは子供のものだった。だが、ターゲットだった団塊ジュニア(団塊世代の子供、1971年~1974年生まれの世代)が年齢を重ねても食べ続けた。
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