
今年のシャングリラ・ダイアローグではアジアと戦略的利害の一致を強調した米国だが……[シャングリラ・ダイアローグで3カ国会談を行った(左から右へ)木原稔防衛大臣、ロイド・オースティン米国防長官、申源湜(シン・ウォンシク)国防相(当時)=2024年6月2日、シンガポール](C)AFP=時事
今週もお疲れ様でした。ロシア・ウクライナ戦争開始から間もない2022年3月、米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌が組んだ特集「U.S. Grand Strategy After Ukraine(ウクライナ後のアメリカのグランドストラテジー)」に、故・中山俊宏慶應義塾大学教授は「Maintain the Strategic Focus on China(中国への戦略的フォーカスの維持を)」という論考を寄せています。
「この戦争は、1カ月前まで中国とインド太平洋にほぼ完全に焦点を当てていたアメリカの大戦略をどう変えるか」(FP副編集長のステファン・テイル)との問いに7人の識者が答える内容でしたが、中山氏は「中国からの脅威は構造的である」と強調、ワシントンは短期的には欧州戦線に関心を向けロシアに対抗するしかないが、中国は中長期的に最も重要な脅威であり続けると指摘します。そして「両戦線でのアメリカの同盟国とパートナーは、より積極的にコミットするしかないだろう」とも記しています。
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