ザクセン州議会選挙の投票所閉鎖後、支持者に語り掛ける「ドイツのための選択肢」ティノ・クルパラ共同代表[独東部ザクセン州ドレスデン、2024年9月1日](C)AFP=時事

「このような結果になってとても悲しく、信じられない。AfD(ドイツのための選択肢)を支持する隣人は、『外国人は罪を犯す』という偏見に満ちた主張をする。彼らは、反民主主義的なAfDが力を持てば、自分たちの権利も再び制限されかねないということに気づいていない」

 9月1日に行われた独東部2州の地方選挙での極右政党AfD躍進を受け、旧東独出身で、同国倒壊のきっかけになったライプチヒでの民主化要求デモに参加した経験を持つ60代の女性はそう語った。

 同党はチューリンゲン州で32.8%の票を得て州議会で第一党、ザクセン州では30.6%の票を得て第二党となった。その躍進は以前から予想されていたものの、ドイツ社会に強い衝撃を与えている。ドイツ東部の2州を合わせた人口は約620万人で、全土の約7%程度に過ぎない。しかし、この結果によって、他地域でもAfD支持が高まることが懸念されている。そのために「再び壁を建設せよ」などという発言がソーシャルメディアなどでもみられた。

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