ゼレンスキー大統領は、「勝利計画」についてバイデン大統領に説明することを非常に重視してきた[国連で握手する両首脳=2024年9月25日、アメリカ・ニューヨーク](C)AFP=時事

 国連総会にあわせて渡米したウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、9月26日にジョー・バイデン大統領と会談をした。その際、かねてより重要な議題とされてきたウクライナの「勝利計画(Victory Plan)」について、説明をしたとされる。ゼレンスキー大統領は、さらにカマラ・ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領の二人の大統領候補とも会い、やはり「勝利計画」を説明したとされている。

 ウクライナ政府はまだ、この「勝利計画」の詳細内容を公式には明らかにしていない。ウクライナ政府は、いずれ「勝利計画」を国民に説明する、と述べてきていた。だが訪米が済んでも、まだなお詳細は明らかにされていない。訪米後の政府関係者の発言では、敵の利益にならないように、全てを明らかにするわけにはいかない、とニュアンスが異なる発言も出てきている。バイデン大統領から長距離兵器使用制限の撤廃の回答を得られることがなかった。ブリンケン国務長官は、「勝利計画」を丁寧に分析する、と発言している。ウクライナ政府は、ゼレンスキー大統領の訪米による劇的な進展を望んでいたと思われるが、それはまだ実現していない。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。