自公過半数割れでも自民党執行部は政権維持を模索している[投開票後、取材を終えて自民党本部を後にする森山裕幹事長(左手前)=10月28日未明、東京・永田町](C)時事

石破総理「現状においては極めて厳しい状況だということは認識しております」

 総選挙の投開票日の夜、午後10時から始まった各放送局とのリレーインタビューで自民党石破茂総裁は苦渋の表情を浮かべ、選挙の中間結果についてコメントした。

 先週、筆者は自民党の単独過半数割れの可能性が高くなってきたとして、石破政権は同じく単独過半数割れに追い込まれた森喜朗内閣の時のように政権基盤が弱くなり「加藤の乱」(2000年秋に加藤紘一元自民党幹事長が、野党の提出した森内閣不信任案に同調しようとした党内政局)のような政権を脅かす動きが生じる可能性を指摘した。

 しかし、石破や自民党にとって事態はさらに暗転することになった。

非公認候補への2000万円で暴落した森山幹事長の評価

 選挙戦終盤に差し掛かった23日。ある自民党関係者は困惑を隠しきれない表情でこう語った。

「非公認の候補に2000万円って本当?」

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。