【Factbox】「トランプ vs. ハリス」エネルギー政策の違いを少し詳しく
2024年11月3日
[ロイター]ハリス氏は気候変動対策に不可欠な再生可能エネルギーを推進しながらの実現を目指すことに対し、トランプ氏は石油や天然ガスの掘削や石炭採掘を妨げる環境規制を撤廃する考えを示している。両者の対極的なアプローチは、環境分野に関する近年の米国の政治的論争を象徴している。有権者は大統領選挙の投票日に、あらためて選択を迫れられることになる。
米国のエネルギー政策は、世界の気候変動対策の取り組みにも大きな影響を与える。世界中の研究者が、現状の取り組みでは温暖化のスピードと規模に対応しきれないと指摘しており、歴史的に見て最大の炭素排出国である米国が努力を放棄すれば、さらなる打撃を与えると警告している。
以下はハリス氏とトランプ氏が提案する、エネルギーおよび気候変動に関する政策の詳細だ。
エネルギーで優勢な米国は誰のおかげ?
米国は、テキサス州とニューメキシコ州のパーミアン盆地などで生産が拡大したことにより、近年では世界最大の石油・ガス生産国となった。これはバイデン政権のもとで実現した。同時にジョー・バイデン大統領は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーに対して米国史上最大級の補助金の投入、温室効果ガスの抑制に向けた規制など、米国で最も野心的な気候変動政策を進めてきた。
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