ベロウソフ国防相(AFP=時事左)を4・25文化会館で歓待した金正恩国務委員長[2024年11月29日、北朝鮮・平壌](C)
 

 11月30日付は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がロシアのアンドレイ・ベロウソフ国防相と会談を行ったことを報じた。相手が首脳クラスではないことから朝鮮語原文では「接見」したとなっている。

 掲載写真を見ると、ロシア側から3人が着席したのに対し、北朝鮮側は金正恩のみがテーブルに着き、後方に通訳を配したのみであった。6月19日にウラジーミル・プーチン大統領が24年ぶりに訪朝した後、ロシアからはアレクセイ・クリボルチコ国防次官(7月18日)、セルゲイ・ショイグ安全保障会議書記(=前国防相=9月13日)、アレクサンドル・コズロフ天然資源環境相(11月18日)が立て続けに訪朝しているが、金正恩はいずれもテタテの会談(通訳のみの1対1の会談)を行っている。

 以前より北朝鮮の最高指導者は、議題が機微なものである場合に同席者を制限するのが常であった。例えば、小泉純一郎首相に日本人拉致の事実を認めて謝罪した2002年9月の日朝首脳会談において、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長は通訳のほか側近1名のみを陪席させていた。

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