日本に初寄港したイタリア海軍の空母「カブール」は、どのような戦略的メッセージを携えて来たのか[2024年8月22日、神奈川県・海上自衛隊横須賀基地](C)時事

月に1隻超のペースで外国艦艇が横須賀に入港

 今年の夏、横須賀港にドイツ・イタリア・フランス・シンガポール・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの計7カ国9隻の海軍艦艇が相次いで寄港し、同港を巡る軍港クルーズは熱心な艦船ファンによって連日満員御礼だったという。特にイタリア海軍の空母「カブール」が飛行甲板にF-35などの最新鋭艦載機を満載したまま横須賀に寄港した姿は、在日米海軍横須賀基地に入港する米空母でも見られないものであった。また、視線を西に転ずれば、長崎港に来年の日蘭関係425周年の節目に合わせてオランダ海軍フリゲート艦「トロンプ」が入港している。オランダ海軍の来日は2021年に英国海軍空母打撃群の随伴艦として寄港して以来であり1、単独寄港は戦後初となる。

 公開情報を基に調べた結果、昨年度から今年度の夏にかけて延べ23カ国27隻、平均して月に1隻以上の外国艦艇が日本(大半が横須賀)に寄港していた。(詳細は下表参照)

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