病院で治療を受けるシャノン・ターナー氏。ロングCOVIDと乾癬性関節炎、抗リン脂質抗体症候群、その他の自己免疫疾患が相互作用することで悪循環が生まれ、入退院を繰り返している[2023年5月3日、アメリカ・フィラデルフィア](C)REUTERS/Leah Millis

[ロンドン発/ロイター]ケニアの実業家ワチュカ・ギチョヒ氏(41)は4年間にわたり、新型コロナウイルス感染の後遺症に悩んできた。強い倦怠感や体の痛み、パニック発作、そして夜明けには死んでしまうのではないかと思えるほど痛烈な、その他の症状もあるという。

 そんな彼女にとっては、「早く元気になって」「一日も早いご回復を心からお祈りしております」といった当たり障りない定型句も、耳にするのは辛い。良かれと思っての言葉であることは分かっている。「でも私の場合は、回復することはありえないのだと受け入れるしかない」とギチョヒ氏はいう。

 新たに英国と米国の研究チームが学術誌『ランセット』に発表した研究では、新型コロナウイルス感染後の6カ月間が最も回復しやすく、初期症状が軽かった患者やワクチンを接種した患者の方が回復の可能性が高いと分かった。一方で、症状が6カ月〜2年続いた患者の回復率は低下する。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。