他党と同様、国民民主にとって来年の最大の関心事は、夏に予定される参院選と東京都議会選の2つの選挙だ[国民民主党の両院議員総会で発言する玉木雄一郎代表=2024年12月4日、国会内](C)時事

 少数与党となって初めての補正予算審議に臨んだ石破茂政権だったが、これまでの流れを見ると順調に進んでいる。その大きな要因は、国民民主党を野党側から実質切り離すことに成功したためだ。

記者「連立政権入りはないという理解でよいか?」

玉木雄一郎代表「ありません。私達が欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した『手取りを増やす』経済政策の実現が欲しいのです」(10月29日)

 これは先の衆院選で議席を4倍の28議席に伸ばす結果を得た直後に開かれた記者会見での国民民主党玉木代表の発言だ。大臣ポスト=連立入りありきではなく「103万円の壁」や、ガソリン税の上乗せ部分の課税を停止する「トリガー条項」の凍結解除などの政策実現に意欲を示したものだ。確かにこれまでの国民民主党の動きを見ると連立に乗り出す形跡はうかがえない。先月、総選挙後の総理指名選挙では国民民主党は党首の玉木に投票した。また、与党側との政策協議でも、国民民主が今回の選挙で躍進した大きな要因である「103万円の壁」については現状では一歩も譲る姿勢を見せていない。

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