メディア批判では誤魔化せないトランプ政権「シグナルゲート」の発するサイン

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執筆者:フォーサイト編集部2025年3月30日
[2025年3月25日、米連邦議会議事堂で開かれた民主党の記者会見では「シグナル」グループチャットの画面を写したポスターが掲示された](C)Aaron Schwartz/Sipa USA via Reuters Connect

 米政権の高官たちが、イエメンの親イラン武装組織フーシに対する武力攻撃計画についてメッセージアプリの「シグナル(Signal)」でやりとりした内容が“流出”したという「シグナルゲート」。無関係の雑誌編集長を誤ってグループチャットに招待したという唖然とするような顛末ですが、第2次トランプ政権が発足して以来、最大のスキャンダルに発展しています。

 トランプ政権は件の編集長がハッキングした可能性まで示唆して“メディアの魔女狩り”をアピールしたものの、操作をミスしたウォルツ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を筆頭に、ヘグセス国防長官やバンス副大統領らの発言(チャット参加者は19人とも)がスクリーンショットを駆使して暴露されては言い繕うのも難しい。そもそも秘匿情報を一般に利用されるアプリで交換したという問題もあります。

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