遺伝子を編集されて生まれたオオカミ。「ロムルス」と「レムス」と名付けられた[二匹は2024年10月1日に誕生、生後1カ月時](C)Colossal Biosciences/REUTERS.

[ワシントン発/ロイター]ダイアウルフは、最後の氷河期に生きたオオカミの仲間だ。現存の生物ではハイイロオオカミに一番近く、現生のオオカミよりもがっしりとした体格と頑丈な頭蓋骨を持っていたことで知られる。アメリカ大陸で最も手ごわい捕食者のひとつだったと考えられているが、多くの大型哺乳類と同じく、最後の氷河期の終わりに絶滅した。

 それから約1万3000年経った今、コロッサル・バイオサイエンス社はダイアウルフを「復活」させた。同社は遺伝子を編集して生まれた3匹の子をダイアウルフであると主張し、世界で初めて絶滅から復活した種だと言及している。さらに、こうした技術は、DNAが残されている他の絶滅種にも応用できると述べている。

 しかし、外部の専門家は至って懐疑的だ。これらの個体はダイアウルフというより、あくまで「ダイアウルフの遺伝情報を使って遺伝子組み換えが行われたハイイロオオカミ」に過ぎないと指摘される。

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