艦首には金正恩国務委員長と並んで娘の姿も見える[朝鮮中央通信が配信した新型駆逐艦「崔賢」の進水式=2025年4月25日、北朝鮮・南浦](C)EPA=時事

 4月26日付は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が海軍駆逐艦の進水式に出席して演説したことについて、6ページを割いて報じた。南浦(ナンポ)造船所で進水式が挙行された4月25日は、朝鮮人民軍の前身とされる朝鮮人民革命軍の創建日、「朝鮮革命初の武装力の創建日」であるとされ、駆逐艦は「崔賢(チェ・ヒョン)号」と命名された。崔賢は、抗日パルチザンとして金日成(キム・イルソン)氏とともに戦った英雄であり、民族保衛相、人民武力部長を歴任した人物である。崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長の父親としても知られている。

 金正恩演説では、革命第一世代の思想継承が訴えられ、この駆逐艦は試験運用などを経て来年初めに海軍に引き渡されるとされた。金正恩は、北朝鮮周辺の安全保障環境が予測不可能かつ非常に危険であるとして、「米国とその追従国家」による「挑発的行為」、「地域にNATOの下部構造を移植して戦争準備のレベルを引き上げるための軍事的行為」を強く非難した。主権と国益を守るため、北朝鮮海軍の活動領域は「領海にだけ留まることはできず、海軍戦力は必ずや遠洋へと伸びていかなければならない」として、海軍強化の方針が示され、次の目標は原子力潜水艦の建造であることを確認した。

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