Weekly北朝鮮『労働新聞』 (113)

新型駆逐艦「崔賢」が進水、次の目標は原子力潜水艦の建造(2025年4月20日~4月26日)

執筆者:礒﨑敦仁 2025年4月28日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
艦首には金正恩国務委員長と並んで娘の姿も見える[朝鮮中央通信が配信した新型駆逐艦「崔賢」の進水式=2025年4月25日、北朝鮮・南浦](C)EPA=時事
南浦で進水した最新駆逐艦には、崔龍海最高人民会議常任委員長の父親の名が冠された。進水式には金正恩の娘も出席。遠洋への戦力投射を目指す海軍強化の次なる目標は、原子力潜水艦の建造であることが確認された。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 4月26日付は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が海軍駆逐艦の進水式に出席して演説したことについて、6ページを割いて報じた。南浦(ナンポ)造船所で進水式が挙行された4月25日は、朝鮮人民軍の前身とされる朝鮮人民革命軍の創建日、「朝鮮革命初の武装力の創建日」であるとされ、駆逐艦は「崔賢(チェ・ヒョン)号」と命名された。崔賢は、抗日パルチザンとして金日成(キム・イルソン)氏とともに戦った英雄であり、民族保衛相、人民武力部長を歴任した人物である。崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長の父親としても知られている。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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