Weekly北朝鮮『労働新聞』
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北朝鮮・ロシア間で自動車橋が連結、今夏にも開通か(2026年4月19日~4月25日)

執筆者:礒﨑敦仁 2026年4月27日
タグ: 北朝鮮 ロシア
エリア: アジア
自動車橋の連結は両国首脳による合意事項の履行である[豆満江に架かるロシアと北朝鮮を結ぶ道路橋で行われた「式典」(ロシア運輸省提供)=2026年4月21日](C)AFP=時事
これまで鉄道橋のみだったロシアとの国境で、自動車橋の連結作業が行われた。朝露親善病院の建設や国営通信社同士の協力合意など、両国の急接近を象徴する出来事が続いている。イスラエルによるレバノン攻撃は連日非難する一方で、米国のイラン攻撃については3月2日付掲載の外務省報道官談話以来、全く触れていない。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 ロシアとの関係は相変わらず順調であり、蜜月と表現するに相応しい。4月21日、ロシア内務省代表団(団長:ウラジーミル・コロコリツェフ内務相)が方頭燮(パン・ドゥソプ)社会安全相と会談した。社会安全省は一般警察に相当する。会談では、両国の安全及び内務機関が法執行分野で収めた成果と経験を相互交換し、交流と協力を拡大発展させる問題が深く討議されたという。

 翌22日には趙甬元(チョ・ヨンウォン)最高人民会議常任委員長への表敬訪問も行われた。先月、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、最高人民会議第15期第1回会議での施政演説において、社会安全軍を警察武力に改編することを指示していた。「国内で法律執行機関間の事業範囲を明確にして、相互連携と協力を円滑に保障し、外国の警察機関との協力を実現する上でも有利」であると述べたこととロシア内務省代表団の訪朝は直接的な関連があろう。

 同じく22日、朝露親善病院の着工式が元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区の明沙十里(ミョンサシムニ)地区で挙行され、北朝鮮側から金徳訓(キム・ドックン)第1副総理らが、ロシア側からミハイル・ムラシコ保健相、アレクサンドル・コズロフ天然資源環境相らが出席した。両国政府間の貿易経済及び科学技術協力委員会のロシア側委員長も務めるコズロフの訪朝は昨年10月以来である。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治外交。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、『北朝鮮を読み解く』(時事通信社)、共著・編著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)、『北朝鮮を解剖する』(慶應義塾大学出版会)など。
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