
1980~90年代に増加したフィリピンや南米からの移住者が高齢期を迎えている[2019年11月25日、来日したフランシスコ教皇が執り行ったミサをライブ配信で見守るフィリピン人女性たち=東京ドーム](C)REUTERS/Kim Kyung-Hoon
増え続ける在日外国人高齢者
日本では高齢化社会というと、日本人の高齢化を想定した議論になりがちである。しかし、日本には2024年末時点で約377万人の外国人が住み、その中には高齢者もいる、そしてその数が増えているという事実を認識している人はどれぐらいいるだろうか。日本に住む外国人のうち65歳以上の人口は1984年には5万人弱に過ぎなかったが、2004年には約11万人、2024年6月末には約23万人と20年前と比較して2倍以上となった(図1)。
65歳以上の在留外国人の国籍(地域)別人口構成(2024年6月末時点)をみると、韓国籍が54.8%と最多を占める(図2)。これと中国(13.7%)だけで全体の7割近く割を占める。韓国籍の高齢者の多くが在留資格「特別永住者」を持つ在日コリアン、中国籍の高齢者の多くが中国残留孤児をはじめとする中国帰国者である。
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