
ジョセフ・ナイ氏は国際社会における米国のリーダーシップとリベラルな国際主義を生涯にわたって擁護した[写真は2019年](C)時事
モスクワで開かれる中ロ両国の首脳会談を控えた5月7日、カーネギー・ロシア・ユーラシア・センターのアレクサンダー・ガブエフ所長は英「フィナンシャル・タイムズ」紙に「習近平とプーチンはトランプが生んだカオスの最大の受益者(Xi and Putin are the greatest beneficiaries of Trump’s chaos)」と題するオピニオンを寄稿しています。ドナルド・トランプ大統領が世界的な関税戦争を仕掛け、米国主導の国際秩序を自ら熱心に破壊しているいま、中国とロシアはその恩恵を受ける立場にあるし、好機を傍観する気もないだろうとの見解です。
8日に発表された中ロの共同声明(ロシア政府の公式サイトにはアクセスできず、中国政府側へのリンクを張ります)の詳細については専門家の分析を待ちますが、AI翻訳で読む限り、軍事・軍事技術協力を強調するなど、昨年5月の共同声明よりもさらに踏み込んでいる印象があります。ガブエフ氏の懸念は実際、具体化しつつあると言えそうです。
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