北朝鮮は4月末にロシア・ウクライナ戦争への派兵を内外に公表しており、金正恩国務委員長による訓練参観は軍の士気高揚を意識したものだと言える[2025年5月14日](C)EPA=時事

 5月14日付は第1面から第2面上段にかけて、「首都防御軍団第60訓練所」にて開催された兵種別戦術総合訓練を金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が参観したことについて報じた。「朝鮮人民軍第7回訓練指揮官大会」の一環として開催されたという。

 金正恩は、「最も重要な戦線は反帝階級戦線」であると述べ、「訓練に情報化システムと科学的判定システムを導入し、新世紀の発展推移に応じて訓練制度を新たに定立する必要性」について言及し、指揮官の「主導性と自立性、創意性」を高めるよう求めた。「反帝」はロシアとの共闘におけるキーワードである。

 第2面下段には、「ロシア連邦大統領が、朝鮮民主主義人民共和国の軍人が発揮した戦闘能力と勇敢さ、英雄主義を評価」と題する記事も掲載された。11日、ウラジーミル・プーチン大統領がクレムリンで行った記者会見において、クルスク州奪還作戦への北朝鮮軍人の貢献を称えたことについて紹介したものである。国民に対して派兵の意義を説明付ける記事だと言える。

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