
支持率は就任100日時点で戦後最低を更新したが改善傾向を見せている(C)AFP=時事
トランプ政権とオバマ政権の「共通言語」
ドナルド・トランプ大統領とバラク・オバマ元大統領といえば、因縁の仲と言われて久しい。2人の関係に決定的な亀裂が走ったのは、2011年4月のホワイトハウス記者会夕食会だ。当時、トランプ氏はオバマ氏の出生証明の公表を執拗に求め、重い腰を上げたオバマ氏は公表に動く。
それから数日後に開かれたホワイトハウス夕食会で登壇したオバマ氏は、スポットライトを浴びながらトランプ氏を徹底的にこき下ろした。「最近、彼は批判を浴びているが、この出生証明書の問題を終わらせることを誰よりも喜び、誇りに思っているのがドナルドだろう。なぜなら、これでようやく、彼は本当に重要な問題に集中できる。例えば、月面着陸は本当に偽物だったのか、ロズウェル(墜落したUFOを米軍が回収したとされた場所)で何が起こったのか、といった問題についてだ」と語り、会場を笑いの渦に巻き込んだ。
トランプ氏は口元に笑みを絶やさずに聞いていたが、腸が煮えくり返ったに違いない。翌2012年の大統領選は出馬を見送ったが、その4年後に大方の予想を裏切り、米大統領選で雪辱を果たすことになる。2011年にトランプ氏を槍玉に挙げた当時、オバマ氏は「彼がホワイトハウスに変化をもたらすことは確かだ」と結んだが、奇しくもこの「予言」は的中。トランプ政権2期目を迎え、数々の政策を通じて、ホワイトハウスだけでなく世界に大きな変化をもたらしている。
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