
イスラエルはパンドラの箱を開けたのか[空爆を受けて炎上するテヘランの石油貯蔵施設=2025年6月15日、イラン・テヘラン](C)EPA=時事
6月13日前後から激化したイスラエルとイラン双方の攻撃は、対象が核・軍事施設からエネルギー関連施設などにも拡大。モハマド・バゲリ参謀総長ほかイランの軍幹部も多数死亡し、昨年4月の衝突とは次元の違うエスカレーションを見せています。
攻撃を開始したイスラエルの意図、イランの核開発プログラムは停滞するのか逆なのか、15日に6回目の米イラン核協議を控えていたトランプ政権は事前にイスラエルの攻撃を知っていたのか……事態が急展開する中で、海外メディアにも様々な着眼点・論点が出ています。
軍事衝突の行方もさることながら、イスラエルとの「特別な関係」をめぐってトランプ政権に垣間見える亀裂にも注目したいところです。米「ポリティコ」によれば、トランプ大統領は今回の事態でイスラエル支援を求めるタカ派に対しては賛意を示し、中東への関与を長年警戒してきた不安定なMAGA孤立主義者に対しては落ち着くよう伝えて、分断を防ぐよう努めたとのこと。安保・外交政策で必ずしも一枚岩ではないトランプ政権のアキレス腱が、ここに浮かび上がっているようです。
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