イスラエル・イラン戦争、アラブ世界に交錯する「イラン嫌悪」と「イスラエル嫌悪」

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執筆者:フォーサイト編集部2025年6月22日
トランプ米大統領(中央)はさらに大規模な攻撃も示唆、一方のイランは重大な国際法違反だと非難した[2025年6月21日、アメリカ・ワシントンDC](C)AFP=時事
「2月中旬までに、イスラエルと調整の上、中央軍司令官マイケル・エリック・クリラ将軍は3つの主要な選択肢を策定した。第一に、そして最も小規模な選択肢は、イスラエルの任務に対する米国の燃料補給と情報提供支援だった。第二に、イスラエルと米国の共同攻撃。第三に、米国主導の任務で、イスラエルが支援役を務めるというものだった。この任務には、米国のB-1爆撃機とB-2爆撃機、空母艦載機、そして潜水艦から発射される巡航ミサイルが投入される予定だった。/大規模な米軍攻撃に加え、米軍オスプレイヘリコプターや他の航空機による航空支援を受けたイスラエルの特殊部隊による襲撃という、すぐに却下された第四の選択肢もあった」

 米国東部時間6月21日午後7時ごろ(イラン時間では22日午前2時30分ごろ)、アメリカはイランの核施設3カ所に対する攻撃を実施しました。米国がイラン領内に攻撃を加えるのは初めてであり、事態のエスカレーションが懸念されます。6月13日にイスラエルがイランに対する攻撃を開始して以降、一つの焦点となってきた「米軍の直接介入」が現実のものになっています。

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