アフリカのゲーム市場は有望だが、54カ国・40以上の通貨を抱える極めて多様な地域であり、ゲーム関連の規制やビジネス環境も国によって大きく異なる(C)Media Lens King/Shutterstock.com
平均年齢19歳、スマートフォンの急速な普及――アフリカは、世界最大級の若年人口とモバイル浸透率を背景に、これから注目されるべき次世代のデジタル娯楽市場である。現時点では可処分所得が限られ、課金収益は限定的だが、モバイルゲームを起点とした市場は急成長しており、将来的な可能性は極めて大きい。今こそ、日本企業が先行投資的に関与する好機でもある。本稿では、拡大する若年層需要と、ゲームを軸にした連携の可能性を探る。
娯楽時間の“パイ”を奪い合う時代へ
現代のエンタメ業界は、「可処分所得」ではなく「可処分時間」の奪い合いにシフトしている。人々が一日に使える時間は限られており、そこにどのコンテンツが入り込むかが競争の焦点となっている。スマートフォンの普及により、映像・音楽・SNS・ゲームといったコンテンツが1台の端末に集約され、ユーザーのスキマ時間をめぐる争奪戦が激化している。中でもゲームは、能動的な関与と成果の可視化により、他のコンテンツと一線を画す存在として急浮上している。
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