単なる輸出モデルから脱却するカギは、日本IPと現地文化を掛け合わせた共創型ゲームの開発だろう[ケニア・ナイロビで開かれたイベントで日本のアニメキャラクターに成り切るコスプレーヤー=2023年8月26日](C)AFP=時事
開発・収益構造で分類する──世界ゲーム産業の「三極モデル」
ゲームビジネスにおいては、大きく二つの視点が求められる。
一つは、開発者・投資家側の立場から「どの開発・収益モデルに軸足を置くか」を問う構造分類(=三極モデル)である。もう一つは、ユーザー文化・経済インフラといった地域要因を前提に、現地に適合する課金導線やゲーム設計を構築する“地域別最適モデル”の視点だ。本章ではまず、開発企業・パブリッシャーの立場から、世界のゲーム業界において支配的な「三極構造」を整理する。
2025年現在、ゲーム業界では「AAA型」「ハイブリッドカジュアル型」「ハイパーカジュアル型」という三極構造が明確になりつつある。それぞれが開発規模・収益モデル・投資回収スパン・ターゲット市場において異なる戦略をとっており、各社のポジショニングはこの三極のどこに軸足を置くかによって大きく変化している。
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