イスラエルとハマスを交渉のテーブルに着かせたのは成果だが、これは「プロセスの始まり」に過ぎない[イスラエルのガザ市制圧に向けた軍事作戦から逃れ、南へ向かう人々=2025年10月3日、ガザ地区中部](C)REUTERS/Mahmoud Issa
[ワシントン発/ロイター]ドナルド・トランプ米大統領は、イスラム組織ハマスが人質の解放に同意し、米国の和平案の主要部分をいくつか受け入れたことを受けて、イスラエルに対しガザへの爆撃を停止するよう求めた。イスラエルも、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がワシントン訪問中に承認した和平案の第1段階を「即時実施」に移すと発表した。
しかし、依然として多くの落とし穴が残っている。トランプ案の実施時期は明確でなく、ガザの壊滅的な状況の中で一部の物流が困難になる可能性があり、ハマスの武装解除やイスラエルの撤退といった問題も未解決のままだ。
これまでの停戦も、イスラエルが攻勢を再開し、戦闘が再燃する形で終わってきた。
銃声は止みつつあるのか
まだ銃声は止んでいない。トランプ氏が爆撃の停止を要求し、ハマスがトランプ案に応じた翌日の10月4日には一時的な静けさが見られたものの、空爆や砲撃の本格的な減少はほとんど確認されていない。10月3日にハマスが人質全員の解放に応じると声明を出して以降も数十人が死亡し、死者数は増え続けている。
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