空自F-15の英国派遣が開く日英「準同盟」と防衛外交の新局面
2025年10月7日
空自F‐15の欧州派遣は、ロシアに対し日欧の連携を誇示する戦略的コミュニケーションとしての役割を果たしたと思われる[「アトランティック・イーグル」で訪れた国々の国旗をあしらったワッペン](航空自衛隊FBより)
中国「抗日戦勝パレード」直前に英空母が来日した意味
2025年8月12日から9月2日にかけて、英空母打撃群(CSG25)の旗艦である空母「プリンス・オブ・ウェールズ」が日本に寄港した。これは、2025年4月から12月まで実施される英空母打撃群の地中海およびインド太平洋展開ミッション「ハイマスト作戦」の一環である。英空母打撃群の日本寄港は、2021年の空母「クイーン・エリザベス」を旗艦としたCSG21(空母打撃群21)に続き4年ぶりとなる。
日本寄港に先立ち、「プリンス・オブ・ウェールズ」は、西太平洋で、海上自衛隊、英海・空軍、米海軍・海兵隊、豪海軍、スペイン海軍、ノルウェー海軍の共同訓練に参加した。この訓練では、「プリンス・オブ・ウェールズ」に搭載されたF-35B戦闘機が、海上自衛隊の護衛艦「かが」に着艦する「クロスデッキ運用」が行われた。9月3日の対日戦勝記念日に向けて中ロが戦略的連携を強める中で、日英は軍種間の相互運用性の確認と防衛安全保障協力の深化を誇示したのである。
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