日米豪の3カ国は、レアアース問題における協力強化も進めようとしている[東京の日本記者クラブで記者会見するオーストラリアのジャスティン・ヘイハースト駐日大使=2025年12月8日](C)時事
国際エネルギー情勢の先行き不透明感が強まり、安全保障や気候変動に影響を及ぼすエネルギー地政学に対する関心が高まっている。世界の分断の深刻化も、エネルギー地政学の重要性をクローズアップさせることに繋がっている。
エネルギー地政学を考える上で特に重要な役割を果たすアクター・プレイヤーが世界には4つある、と筆者は考えている。米国、中国、ロシア、中東である。これら4つの国・地域の、各々の情勢や政策・戦略とともに、4者間の相互関係が世界のエネルギー地政学を動かしていく。例えば、米国でのトランプ2.0の政策のみならず、米中関係、米ロ関係、米国と中東(主要国)の関係が重要になるのである。
しかし、もちろん世界のエネルギー地政学を考える上では、他にも重要なアクターが存在する。EU(欧州連合)や欧州主要国、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)などが該当し、日本も重要なアクターであることは言を俟たない。それに加えて、世界、とりわけ日本にとって欠かすことのできない重要性を持つ国として、豪州の存在を忘れてはならない。
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