データ・センターの建設に伴う電力需給の逼迫は、電気料金の値上げの原因として米中間選挙の争点「アフォーダビリティ(家計負担の重さ)」に直結する[データ・センターの建設に抗議活動を行う人々=2025年12月13日、アメリカ・ジョージア州ディケーター](C)EPA=時事

 2025年の国際情勢は、第2次トランプ政権の発足を受け、前年とは大きく異なる様相を見せた。2026年はどうであろうか? 本稿では注目すべき10のポイントをあげながら、展望を試みてみた。

国際情勢を動かす四つの要因

 まずお断りしなければならないのは、職業外交官は国際関係の処理を任務としながらも、国際情勢を広く俯瞰して、中長期的な見通しを立てることに必ずしも長けているわけではないことだ。現代外交は高度に専門化し、細分化されており、外交官は与えられた分野における懸案の処理に追われているのが実情である。そうした中で、国際社会の大きな流れを読み取る観察力を養うことは容易ではなく、筆者が仕事と離れて歴史書の執筆に取り組み始めたのも、一種の視野狭窄症を克服するための試みであった。

 したがって、以下に挙げる10のポイントは、実務的経験のみならず、一つの歴史観に基づくところが大きい。具体的には、筆者は国際情勢の変動を促す要因として以下の四つを重視している。

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