古代ローマの都市ポンペイの遺跡 (C)REUTERS/Ciro De Luca

[ローマ発/ロイター]最近の発掘調査で得られた証拠をもとに、イタリア文化省が発表した資料によると、古代ポンペイ郊外の集落チヴィタ・ジュリアーナにある大きな邸宅の使用人部屋の1階から、ソラマメが入ったアンフォラ(陶器の壺)や、ナシ、リンゴ、ナナカマドの実を盛った大きな鉢が見つかった。

 奴隷は地上階にある16平方メートルほどの小部屋に暮らしていた。部屋には多くて3人が入る程度で、ネズミがはびこる醜悪な環境だったが、生産性を維持するために栄養面の待遇は良かったと文化省は発表している。

「こうした事情から、ポンペイ周辺の邸宅で働く奴隷は、自由な一般市民よりも良い食事を取っていた可能性が考えれる。多くの一般市民の家庭は、生活に最低限必要な物資さえも得られず、ポンペイの有力者に物乞いせざるを得なかった」と文化省は述べた。労働者階級の一般市民は、普段から小麦を主に使った質素な食事で毎日を乗り越えていた。

 今回の発見は「古代の奴隷制度の理不尽さを浮き彫りにしている」と、ポンペイ考古学公園のガブリエル・ツフトリーゲル所長は述べた。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。