米の対イラン「強制外交」で戦争回避の道は限りなく狭い
2026年2月21日
米国トランプ政権の、イスラエルと密接に協力した、対イラン大規模攻撃を避けることは、非常に困難な情勢である。間に立たされた湾岸アラブ産油国やトルコなどの仲介外交で、米・イランの対話の場は設けられているが、それは米国とイランの立場の隔たりを確認する儀式となっており、むしろ「満を辞して」米国が対イランを攻撃を行う露払いのような意味合いを深めている。
トルコの仲介によるイスタンブールでの2月初頭の湾岸産油国を含めた米・イラン多国間交渉の計画が変更され、オマーンの仲介による2月6~7日のマスカットでの間接交渉、次いで同じくオマーンの仲介によるジュネーブでの2月17日の間接交渉が行われていたところである。イランのアラグチ外相が「指針となる原則」で大筋合意したと発言するなど、あたかも交渉による戦争の回避の道が開きつつあるような印象をもたらす情報発信が特にイラン側からあったが、米側の要求は以前の対イラン核交渉とは異なる次元の包括的で過大な物であり、イラン側は大部分の項目にほとんど全く応じていないといっていい。イラン側が双方の立場の溝を埋める「詳細な提案」を2週間以内に示すことを約束した、といった米側からの情報は、あたかも会合の雰囲気が前向きで建設的なものであったかのような評価を、特に日本のメディアでは醸し出していたが、おそらくこれら情報発信は双方の水面下での戦争準備を覆い隠す煙幕であろう。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。