アメリカはイラン革命後、人質にされたテヘランの大使館員を救出すべく軍事オプションを試みたが、失敗していた[1980年、救出作戦の失敗でイラン領内に墜落した米軍ヘリ](C)時事通信フォト

 アメリカ・イスラエルの対イラン戦争が、激しさを増している。アメリカのトランプ政権が、イスラエルの誘いに応じて、戦略的見通しのない軍事行動を起こしてしまったことが、直接の原因である。

 私自身は、開戦直後からアメリカとイスラエルの「技術に溺れた賭け」は、実際には長期消耗戦に陥る可能性が高く、構造的な「アメリカの衰退」の傾向を強めていくことになるだろう、ということを書き続けている。

https://shinodahideaki.theletter.jp/posts/074b8ecd-0ac2-4387-a15c-ce427e6f15ff

https://gendai.media/articles/-/165036

 今回、特に特徴的だったのが、現実から乖離したドナルド・トランプ大統領のSNSでの言葉に一喜一憂する金融市場や、異様な楽観論を流布したアメリカのシンクタンク系の論評に流される安全保障専門家層が、目立ったことだ。「地政学リスク」は語っても実際の政治情勢分析を主体的に行う準備がない金融関係者のみならず、アメリカのシンクタンクの言説を絶対視するあまり宣伝戦に加担してしまいかねないところまでいってしまう場合がありうるリスクが露呈した。

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