イランの非対称戦が炙り出した「米国式航空戦」の脆弱性

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執筆者:フォーサイト編集部2026年4月12日
イランが仕掛ける「統合システム間の戦い」を、中国はさらに大規模かつ高度に実行しうる[イランとの協議のためパキスタンを訪れたバンス米副大統領(中央)=2026年4月11日、パキスタン・イスラマバード](C)AFP=時事

 21時間に及んだという米国とイランの戦闘終結に向けた協議は合意に至らず。米国のJ・D・バンス副大統領は「最終的かつ最善」の合意案をイランに残したとされますが、交渉の再開は見通せません。4月8日(米東部時間7日)から2週間とされた停戦期間が切れる22日までに合意がなければ、停戦は破棄されると見られます。

 ホルムズ海峡や核の問題について、双方の主張は平行線をたどっています。米側の要求が無条件降伏に近いものであり、一方でイランが原油価格高騰への対処を迫られながら中間選挙に向かうトランプ政権の足元を見ている限り、戦闘終結が訪れるとは考えにくい状況です。

 米・イスラエルの圧倒的に高性能な戦力に対し、イランはドローンなど低コストで大量生産可能な兵器を中心にした「非対称戦」で抵抗しています。その戦略によってホルムズ海峡の封鎖という最大のカードを手に入れている格好ですが、同時に見逃せないのが湾岸諸国にある米軍基地への攻撃です。

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