パキスタンは強大な軍事力と時宜を得た仲介外交によって、西アジア地域で特別な存在感を示している[パキスタン代表団を率いてイランを訪問したムニール陸軍元帥(中央左)と、出迎えるイランのアッバス・アラグチ外相(右)=2026年4月15日、イラン・テヘラン](C)AFP=時事 / Iranian Foreign Ministry

 パキスタン軍機が、隣国アフガニスタンの首都カブールを空爆した——2026年2月27日未明に衝撃的なニュースが伝えられた。同日、パキスタンのハワジャ・ムハンマド・アーシフ国防相は、タリバンの不十分なテロ対策に我慢の限界を迎えたとして両国は「開戦」状態にあると宣言し、ここにアフガニスタン・パキスタン戦争の火蓋が切られた。

 核保有国パキスタンと、アフガニスタンを実効支配するタリバン政権とのこの戦争は、将来的に近隣諸国、ひいては南西アジア地域から中東地域までをも包含するより広範な「西アジア」地域に多大なる影響を及ぼす危険性がある。それにもかかわらず、翌2月28日に始まった米イスラエル・イラン戦争によって、その動きについて日本ではほとんど報じられていないのが実情だ。

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