イスラエルはなぜ戦争を続けるのか

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執筆者:フォーサイト編集部2026年4月19日
ネタニヤフ政権が立て続けに軍事行動を始め、続けることを許す制度や背景が存在する (C)AFP=時事

 米国とイスラエルによるイラン攻撃は、イランの弱体化を狙うイスラエルの思惑が大きな要因になっています。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、言葉巧みにドナルド・トランプ米大統領を開戦に誘導したとの報道もありました。

 今年10月下旬までに総選挙を控えるネタニヤフ首相にとって、戦果はどうしても手に入れたい政治資源です。パキスタンの仲介による停戦合意後、全国規模では初めて行われたヘブライ大学アガム研究所による世論調査(4月9日~10日に実施)では、イランに攻撃を続けるべきだという意見と、停戦を尊重すべきだという意見は拮抗しています。ただ、レバノンの親イラン組織ヒズボラとの戦闘については、6割以上が停戦を否定しました。

 この調査の後の16日、イスラエルとレバノンは10日間の停戦で合意。トランプ大統領の強い要求があったとされますが、イスラエル国内では停戦はネタニヤフ首相への批判につながり、野党から非難の声が上がっています。

 こうしたイスラエルはなぜ戦争を続けるのか。これを考えるうえで興味深い論考が、米「ウォー・オン・ザ・ロックス(WOTR)」に掲載されました。筆者のシモン・アラドは、「9月か10月に行われる総選挙後の政権交代こそが、権力への媚びを売るあまり戦略的な専門性を阻害しているネタニヤフ派の支持者を排除し、戦略計画の体制を一新する絶好の機会となるだろう」と述べています(詳細、後出)。

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