ウォーシュ氏は、FRBは金融政策に専念すべきだと強調した[2026年4月21日、上院銀行委員会の承認公聴会=アメリカ・ワシントンDC](C)AFP=時事
ロビン・フッドは中世イングランドの物語に登場し、金持ちから奪って貧しい人々を助ける弓の名手だ。次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長候補に指名されたケビン・ウォーシュ氏は、2015年にFRBを指して「逆ロビン・フッド(reverse Robin Hood)」と表現した。量的緩和を一因に、株高など資産価格の上昇で富裕層は益々富み、貧しき者との格差が拡大したことを「富の逆配分」だと批判したのだ。
そのウォーシュ氏が4月21日、FRB議長指名の第一関門となる上院銀行委員会の公聴会に臨んだ。多くのメディアは、ウォーシュ氏を指名者したドナルド・トランプ大統領の「操り人形にはならない」という独立性の誓いをヘッドラインに掲げたが、それ以上に注目すべきは、同氏がFRBの「体制転換(レジーム・チェンジ)」を公の場で宣言したことである。
QTと低金利を両立できるとの根拠は?
ウォーシュ氏はかつて、スタンフォード大学で師事した保守派経済学者ミルトン・フリードマン氏の言葉を引用し「フリードマンは、政府高官が『現状維持という名の暴政』に誘惑され安住することを常に危惧していた」と口火を切った。そのうえでFRBについて、①政策ツールの見直し、②物価安定の取り組み、③コミュニケーション手法の変更――の3つを軸に「体制転換(レジーム・チェンジ)」の必要性を主張した。
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