UAE「OPEC離脱」は「湾岸国際政治」激変の序章

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執筆者:フォーサイト編集部2026年5月3日
UAEのOPEC離脱は、国際関係において持つ意味も重い[UAEのムハンマド・ビン・ザイド大統領](C)Abdulla Al Neyadi / UAE Presidential Court/Handout via REUTERS

 OPEC(石油輸出国機構)で第3位の産油国だったUAE(アラブ首長国連邦)が、5月1日に同機構から脱退しました。OPECとロシアなどの協調産油国で作るOPECプラスからも離脱します。カルテルとしてのOPECの影響力がどう変化するかに注目が集まりました。

 1970年代には世界石油生産の半分超を占めたOPECですが、非加盟国の生産増により、現在では35%程度までシェアを下げています。さらにOPECの12%を占めたUAEが抜ければ、価格支配力が打撃を受ける可能性は高いと考えられます。ここに、湾岸油国がホルムズ海峡封鎖で輸出ができず、減産を余儀なくされる要因も加わります。

 UAEがOPECを脱退するとの観測は、かねて伝えられてきたことです。その根幹には、OPECの事実上の盟主であるサウジアラビアとの生産割当量をめぐる軋轢があります。生産量を抑制することで価格維持を図るサウジに対し、UAEは増産による収益拡大を志向します。この戦略の違いから、近年のUAEは生産割当量を超過することを繰り返してきました。

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