「イスラーム国」への対策が生温い、むしろ利用しているのではないか、支援しているのではないか、と疑われてきたトルコだが、ビュレント・アルンチュ副首相が22日の記者会見で、半年で102人の「イスラーム国」容疑者を逮捕した、と発表。弁明ですね。

Turkey arrests 102 ISIL suspects in six months, Hurriyet Daily New, July 23, 2015.

トルコ人の「イスラーム国」参加者は1000−1300人とトルコ政府当局者は明かしているようだが、トルコ国内で支援しているものを含めれば遥かに多いだろう。

トルコは自国からの参加者や支援者だけでなく、トルコを通過してシリアやイラクに向かう戦闘員志望者をフリーパスにしてきたと非難される。そこで、108ヶ国からの16000人に渡航禁止リストに載せた、その半数は北アフリカと中東の国の市民。「半数」とはほぼアラブ人のことでしょう。23%が欧米から、とのこと。拙著『イスラーム国の衝撃』などで紹介している従来からの推計とほぼ同じです。

トルコ入国を希望する3000名に尋問して1000名の入国を拒否した。83ヶ国からの1600人をテロ関与の疑いで国外退去処分にした。そのうち2014年は570人だったが、2015年は前半ですでに570人とのこと。「頑張っている」という主張です。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。