13.スティーブ・バノン首席ストラテジスト兼大統領上級顧問(63)

 2016年8月からトランプ選挙対策本部のCEOを務めていた。政権移行プロセスでトランプ氏が最初に発表した次期政権高官ポストが首席ストラテジスト兼大統領上級顧問と大統領首席補佐官であり、バノン氏とラインス・プリーバス氏の起用が同時に発表された。政権移行チームが公表したステートメントの中で、トランプ氏は、「バノンとプリーバスは、連邦政府をさらに効率的、効果的、生産的にしつつ、連邦政府の変革のために対等のパートナーとして働きながら、選挙キャンペーン中に築いた効果的な指導力を引き続き発揮することになる」と説明している。首席ストラテジスト兼大統領上級顧問ポストは、米議会上院の承認を必要としない。

 共和党エスタブリッシュメント批判の急先鋒であり、トランプ氏が選挙中に訴えていた「反既成政治」「反ワシントン」との主張に多大な影響を与えている。このバノン氏と、共和党エスタブリッシュメントを代表するプリーバス氏とが対等のパートナーであるとトランプ氏は説明しているが、将来ホワイトハウスで両氏が対立するリスクも指摘されている。実際、トランプ氏は当初、バノン氏を大統領首席補佐官に起用すべく検討していたが、長女イヴァンカ・トランプ、ジャレッド・クシュナー夫妻が、共和党主流派とバノン氏との関係が良好ではないことを理由に反対したという指摘もある。

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