幼馴染「李小林」訪日にみる「習近平」の焦り

執筆者:村上政俊2017年3月17日
全人代に出席した習近平国家主席。早期の訪米実現はかなうのか (c)AFP=時事

 中国人民対外友好協会の李小林会長が2月に訪日した。彼女は李先念元国家主席の娘でいわゆる太子党の1人であり、習近平国家主席とは幼馴染という仲だ。駐中国アメリカ大使に指名されているブランスタッド・アイオワ州知事とも親交があるという。

 李は2014年10月にも訪日し、安倍晋三首相夫妻と上海歌舞団の「朱鷺」を五反田ゆうぽうとホールで鑑賞した。翌月予定だった北京APEC首脳会議にあわせての安倍訪中に向け、地ならしの意味があったとみられている。実際に11月には安倍政権発足後初めての日中首脳会談が行われた。

二階幹事長や創価学会とも接触

 今回の訪日で李は大阪を訪れて「第1回西日本地区日中友好交流協会」に程永華大使とともに参加した。程は、唐家璇中日友好協会会長(元外交部長、国務委員)、王毅外交部長らを輩出している中国外交部のジャパンスクール出身。創価大学への留学経験を持つ初めての駐日大使であり、創価学会との深い関係で知られるが、在任期間は既に7年を超えており、近いうちの交代が取り沙汰されている。李も大阪で創価学会の最高クラスの幹部と面会したとされる。李はこれまでに創価大学で複数回講演している。

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