「イスラーム国」は対イラン攻撃の扇動を強めていたが
2017年6月7日
6月7日のテヘラン国会・ホメイニ廟へのテロは、実行主体も背後関係も分からない。「イスラーム国」の犯行声明も関係がはっきりしない。
「イスラーム国」が今年に入ってから、ペルシア語でのプロパガンダを増やし、対イランの宣伝を行っていたことは確かだろう。
しかし同時に、サウジもムハンマド副皇太子が率先して対イラン強硬姿勢を強めていた。
こういった事実を結びつけて、イラン側は「やはり『イスラーム国』とサウジは同類で、それを支えているアメリカが『イスラーム国』を生んだ!」といったプロパガンダを行っていくだろう。サウジがトランプ大統領と共に、カタールの対イラン接近を咎め、過激派支援を非難し、関係がなさそうな「イスラーム国」についてもカタールに責任を擦りつけていた矢先に、「イスラーム国」がイランに対してテロを行ったとなると、サウジの印象は良くない。
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