手術痕も痛々しい、信念を貫いたマケイン氏(C)AFP=時事

 

 トランプは17日間の夏期休暇を取るため8月5日、ニュージャージー州ベッドミンスターにある自己所有のゴルフ場へ向かった。その途端、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功し、「60発」の核兵器を保有、一部はICBM(大陸間弾道ミサイル)に搭載可能であるという米国防情報局(DIA)の報告を受け取り、苛立ちながら、ついにこう発言した。

「北朝鮮が米国への脅しをやめなければ、世界がまだ目にしたこともないような“炎と怒り”に直面するだろう」

 北朝鮮への核攻撃がもう迫っているぞという威嚇である。北朝鮮は数時間後に、国営メディアを通じてグアムへのミサイル発射を検討していると応酬した。ミサイルは4発、コースは島根、広島、高知の上空を通過。この計画を8月中旬までに完成させ、金正恩(キム・ジョンウン)の命令を待つというのである。

 長崎に原爆が投下された9日に交わされた、トランプと金正恩の威嚇合戦である。ともに幼児的発想のままで、世界の運命を握っている責任など考えているのか、大いに疑問である。

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