対北朝鮮「最強の制裁」を採択した国連安全保障理事会。中央はヘイリー米国連大使 (C)EPA=時事

 

 8月29日に北海道上空を通過するミサイルを発射し、9月3日には6回目の核実験を行った北朝鮮。ミサイルは2700kmしか飛距離が出ず、想定されていたとみられる3300km、すなわち北朝鮮からグアムまで届く距離には到達しなかったが、これまでのミサイル技術の開発ペースから考えると、そう遠くないうちにグアムを射程に入れたミサイルが完成することを予感させる発射実験であった。

 また核実験は、その直前にピーナッツ型(日本ではひょうたん型とも言われる)の核爆弾の模型を公表し、その日のうちに核実験が行われたことから、その小型化し、ミサイルの先端に搭載するサイズの核弾頭が完成したという印象を与えている(実際のところは確認のしようがないため、断定はできない)。

 いずれにしても、北朝鮮の核・ミサイル技術は着実に進歩していることは間違いなく、グアムに到達するミサイルの一歩手前、アメリカ本土にまで届く核搭載可能のミサイル開発も、残された時間はわずか、という状況になった。

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