北朝鮮の新型弾道ミサイル「火星15」発射の瞬間。金正恩党委員長は発射成功に「大満足」 (KCNA via KNS)(C)AFP=時事

 

 北朝鮮は11月29日午前3時18分(日本時間)ごろ、平壌近郊の平安南道平城付近から弾道ミサイルを発射した。ミサイルは高度約4500キロと過去最高に達し、約1000キロ飛行して青森県西方約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したとみられた。飛行時間は約53分でこれまでの最長だった。このミサイル発射は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を、意図的に高度を高くして飛距離を抑える「ロフテッド軌道」で打ち上げたとみられる。専門家からは、通常角度で発射すれば1万3000キロ飛行の能力があり、米全土に到達可能との見方も出た。小野寺五典防衛相は、北朝鮮が発射した弾道ミサイルの最大射程が過去最長になる、との見解を示した。

「国家核武力完成」を宣言

 北朝鮮は同日午後零時半(日本時間)、「政府声明」を発表し、発射されたミサイルが「『米国本土全域を打撃することのできる超大型重量級核弾頭の装着が可能な』新型ICBM『火星15』」であるとした。飛行時間は日韓の発表と同じ53分間で、最高高度は「4475キロ」、飛距離は「950キロ」とした。

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