話題になったNHKの年末番組(番組HPより)

 

 先日、少々遅い新年会の席で、某出版社の編集者から昨年12月の『NHKスペシャル』の番組内容を聞かされた。世の中は急速に脱炭素化が進んでいて、ある日本企業が世界有数の配送会社である「DHL」から、きちんと対応しないと将来取引ができなくなるとサジェストされた、というのだ。その番組を見ていなかった筆者は、次のように反応した。

 その話には自己矛盾がある。DHLは航空輸送もしているはずだが、電気では飛行機は飛ばない。2020年の東京オリンピックの時には藻から作ったジェット燃料で飛行機を飛ばす、とぶち上げた会社もあったが、専門家に聞いても、エネルギー効率が悪く、技術的にはできても経済的にはとても無理だとのことだった云々、と。

 2月4日の朝、『Financial Times』(FT)が報じていた「Exxon plans for carbon-constrained future」(東京時間2018年2月3日23:00ごろ)と題した記事を読んで、この話を思い出した。そこで遅まきながら該当番組を見てみた。2017年12月17日に放映された『NHKスペシャル 脱炭素革命の衝撃 激変する世界ビジネス』という番組だ。

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