ブランケンシップ候補に投票しないよう訴えるトランプ大統領
 
 

【ワシントン発】 今年11月6日に実施される中間選挙に向けて全米各地で予備選挙が行われているが、中間選挙投票日まで約半年となった5月8日に、インディアナ、ノースカロライナ、オハイオ、ウエストヴァージニアの4州で予備選挙が実施された。奇しくも投票日当日の午後、ドナルド・トランプ大統領が「イラン核合意」のイランによる遵守状況に疑義を呈し、オバマ前政権時の2016年1月に発効した「包括的共同作業計画(JCPOA)」から離脱することを決定するととともに、対イラン経済制裁措置を再発動する方針を表明した。これによって予備選挙に対する報道が霞んでしまう結果となったが、中間選挙の展望を占う上でも重要な選挙であった。

 4州の予備選挙の中でもとりわけ注目されたのは、ウエストヴァージニア州の連邦上院議員候補を選出する共和党上院議員予備選挙であった。

ウエストヴァージニア州の「共和党化」

 近年、ウエストヴァージニア州は「共和党化」が進んでいるが、かつては民主党支持が強固な州であり、ロバート・バード上院院内総務や若き日に日本への留学経験があるジェイ・ロックフェラー上院議員といった有力民主党議員の出身州であった。ところが、大統領選挙レベルでは、2000年のジョージ・W.ブッシュ共和党大統領候補の勝利以降、5回連続で共和党候補が勝利し続けており、共和党に対する支持が強固な「レッドステート(red state)」となっている。

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