6月8・9日G7サミットがカナダ東部のシャルルボワで開かれる。今回の注目点は、トランプ大統領のイラン核合意離脱や保護主義的な通商政策をめぐって、米国と、ドイツや西欧、そして英国や日本まで含めた西側先進国の「その他」との間に、どれだけ亀裂が表面化するか、だろう。北朝鮮問題については、もはやトランプ大統領の一存ということで、さほど実質的な交渉が行われそうにない。

併せて注目しておくべきなのが、同時期の6月9・10日中国・山東省青島開催される上海協力機構のサミットである。ここで上海協力機構の中核にある中国・ロシアとインドとの関係、そしてオブザーバー参加だが正式加盟が取りざたされ今回はロウハーニー大統領の出席が予定されているイランとの関係がどの程度深まるかが、G7サミットの分裂具合とともに、トランプ大統領の不可測・独断的・国内向けの政策に対する「非米同盟」の形成の程度を知るための、指標となるだろう。

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