太陽光と風力のハイブリッド発電も(写真はイメージです)
 

 フロリダを本拠とする公益(電力ガス)事業会社の時価総額が「エクソンモービル」のそれを追い抜いたと『フィナンシャル・タイムズ』(FT)が報じている記事を読んでいて、「埋蔵量増強」あるいは「埋蔵量代替率向上」を石油会社の「通信簿」の重要項目とする見方を変えなければいけない時代になったことを痛感している。

 もちろん私企業であるかぎり、利益を上げることが大事なことは論を待たない。だが、ある時点での期間損益がいくら素晴らしいものであっても、次の期、あるいは次の次の期に赤字になるのでは、経営が成功しているとはとても言えない。中長期の安定的収益性の維持・確保こそがきわめて大事なことだからだ。

 中長期の収益性の指標として、石油会社にとっては「保有埋蔵量増強」あるいは「埋蔵量代替率向上」が重視されている、というのがこれまでの筆者の認識だった。だから、これらこそが「通信簿」の重要項目だと認識していたのだ。

 たとえば、『「日経新聞」では分からない米石油メジャー「大手シェール業者M&A」情報「本当のポイント」』(2020年7月25日)の中で次のように記している。

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