1月19日に開かれた党中央委第8期第6回政治局会議での金正恩党総書記。ここで核・ミサイルに関する重大な路線変更が決定した(『労働新聞』HPより)

 北朝鮮は2022年年頭から、ミサイルの発射実験を繰り返した。1カ月で7回の実験は、金正恩(キム・ジョンウン)政権になって初めてのことだ。しかも、「血盟関係」にあるとしている中国で北京冬季五輪が始まるにもかかわらず、直前までミサイル発射を続けた。

 北京で2月4日、冬季オリンピックが開幕したが、開幕式には米英などは「政治的ボイコット」をし、首脳の出席はロシアのウラジーミル・プーチン大統領や中央アジア、中東など中国に近い国々に限られた「片翼の祭典」となった。

 一方で、北京で平和の祭典が行われる中、ロシアがウクライナに侵攻するのかどうか、緊張が高まっている。

 北京冬季五輪は17日間だけの「平和の祭典」になるのかもしれない。あるいはこの「平和」は北京パラリンピック(3月4日~13日)まで延長されるのかもしれない。また、韓国では3月9日に大統領選挙があり、大統領選挙直前にミサイル発射を続ければ保守候補に有利になるため、さすがの北朝鮮も発射実験を控える可能性が高いとみられている。

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