ウクライナが回収したロシア「9M727巡航ミサイル」のコンピュータに搭載されたサイプレス・セミコンダクターのチップ(C)REUTERS

 

[ロンドン発(ロイター)]英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)の最新レポートによれば、ウクライナが回収したロシア軍兵器から450種類以上の外国製部品が見つかり、ロシアがウクライナ侵攻の何年も前からアメリカ、ヨーロッパ、アジアの企業が持つ重要な技術を手に入れていたことが裏付けられたという。ウクライナ軍はロシアによる侵攻が始まってから5カ月、戦場で無傷あるいは一部破損したロシア軍の兵器を回収してきた。それらを解体したところ、巡航ミサイルから防空システムまで様々な兵器のうち27種類で重要な部分に西側の技術が使われていたことが分かった。

 これは、西側製の部品がどのような役割を果たしているのかということについて検証したこれまでで最も詳細な報告だ。

製造元にはADI 、TI、AMDなど

 RUSIがウクライナから回収したロシア軍兵器を調査したところ、部品の約3分の2がアメリカに拠点を置く企業のものだった。なかでも西側製部品の4分の1近くを占めたのが、アメリカに拠点を置くアナログ・デバイセズ(ADI)とテキサス・インスツルメンツ(TI)の2社のものだった。このほか日本、韓国、イギリス、ドイツ、スイス、オランダ企業の部品も使われていた。

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