交渉は大詰めを迎えている(C)REUTERS

[ワシントン発(ロイター)]イラン核合意の再建協議で、イランが複数の主な要求を取り下げて交渉が前向きに進んでいることを8月22日、米高官が認めた。イランは国際原子力機関(IAEA)の調査を一部停止するよう求めていたが、これを撤回したという。

 2015年7月に締結され、2018年5月にドナルド・トランプ前米大統領が離脱したイラン核合意について、ジョー・バイデン米大統領は立て直す意欲を示してきた。8月8日、米イランの交渉を仲介するEU(欧州連合)が妥結案を提示。イランの回答に続いて、米国も24日に回答した(その中身は明らかになっていない)。

 匿名を条件に語った米高官によれば、イラン側は米国が譲歩しているとしているが、実際はイランが主要要求を撤回したのだという。「イランは先週交渉に戻り、合意の妨げとなってきたいくつかの問題点について要求を引っ込めた。我々はイランがついにルビコン河を渡り、バイデン大統領が受け入れ可能な合意に戻る可能性が高まっていると考えている。米国とイランが近づいているとすれば、それはイランが動いたからだ。彼らは当初から固執してきた複数の要求を手放したのだ」。

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